角膜は、大きく分けて5層の層状構造をしています。
外側から、角膜上皮、ボーマン層、角膜実質層、デスメ層、角膜内皮です。
そして、これらの層ごとに、再生能力のある部分と、再生能力のない部分があります。
再生能力の有無でまとめると、以下のようになります。
| 再生能力あり | 角膜上皮、デスメ層 |
| 再生能力なし | ボーマン層、角膜実質層、角膜内皮 |
レーシックで削るのは、再生能力のない角膜実質層です。
角膜の厚みの9割を占める角膜実質層に再生能力がないことから、
レーシックで視力を矯正することが可能となっています。
レーシックで手術した角膜は完全に再生するのか
再生しません。
角膜に再生不可能な部分があることは、前述のとおりです。
逆に、角膜が完全に再生するとしたら、
いくら角膜を削っても、元の形状に戻ってしまいますので、
レーシックで視力を矯正することができなくなってしまいます。
フラップは手術後にくっつくか
特に気になることとして、レーシックで作ったフラップが、
手術後にくっつくかどうかということが挙げられます。
結論から言いますと、フラップはくっつきます。
かなり時間はかかりますが、
手術後半年~1年ほどするとくっついてしまうことが多いようです。
よく、フラップは涙の表面張力でくっついているだけだと勘違いされることがあります。
確かにそういった部分もありますが、それはレーシックの手術直後だけの話です。
手術直後は、確かにフラップは涙の表面張力ではりついているだけです。
でも、角膜の一番外側の角膜上皮細胞は再生能力が高く、
1週間ほどで角膜上皮がくっつき始めます。
では、切断面であり、削る部分でもある角膜実質層についてはどうでしょうか。
基本的に、角膜実質層には再生能力はありません。
ただし、完全に元の組織構造に戻ることはないとはいえ、
角膜実質層は部分的に修復されるという報告もあります。
これは、レーシックの再手術の際に、実際に確認されます。
レーシック手術後、半年以内に再手術する際は、
そのままフラップをめくって、エキシマレーザを照射するのが一般的ですが、
半年以上経過した際は、フラップの固着が強いため、
もう一度フラップを作り直してから、エキシマレーザを照射するそうです。
つまり、時間はかかりますが、フラップはゆっくりとくっついていくのです。
フラップのずれが問題になるのも、手術後1ヶ月以内が顕著ですので、
レーシックの手術後しばらくは、おとなしくしておいたほうがいいと思います。