レーシックの手術を受けて視力が回復しても、しばらくすると近視の戻りが発生します。
人によって程度の違いこそあれ、近視の戻りは誰にでも、ほぼ確実に起こります。
特に、強度近視の人は、近視の戻りが強く現れる傾向があります。
近視の戻りが発生する原因
近視の戻りの原因については、現時点、はっきりとしたことはわかっていないそうです。
ただ原因となる可能性のある問題として、以下の2点が考えられます。
以下、もうちょっと具体的に掘り下げてみます。
角膜の自然治癒
レーシックは、角膜実質層をエキシマレーザーで削って、
屈折異常を矯正するという手術です。
矯正という意味では非常に有効な手術ですが、
人体にとって、手術は外傷でしかないのです。
切られ、削られた角膜は、
人体の自然治癒力によって傷を修復し、元の状態に戻ろうとします。
しかし、角膜実質層には再生能力がないため、
削られた部分が完全に元に戻ることはありません。
それゆえ、レーシックで視力を矯正することが可能なわけです。
とはいえ、角膜上皮を主として再生能力の高い細胞もあり、
手術直後の角膜の状態がそのまま維持されるわけではありません。
角膜全体としては、できるだけ手術前の元の状態に戻ろうとしているはずです。
その結果として、手術直後より数ヶ月のうちに、視力が低下してくる可能性があります。
レーシック手術後の注意点として、担当の先生からも、
「手術後、最初の数ヶ月は視力が安定しません」と言われました。
特に強度近視の人であれば、必然的により多くの角膜が削られるので、
視力が安定するまでに時間がかかるそうです。
私の場合は、最低3ヶ月~半年は様子をみてくれということでした。
角膜実質層を削る量は、それぞれの眼の状態によって違います。
強度近視の人では、角膜を削る量も多いですから、
自然治癒力によって、角膜が元の状態に戻ろうとする力も大きいと考えられます。
強度近視の場合は、近視の戻りが強いというのも、うなずけます。
ただし、レーシックを行っているほとんどの病院では、
事前に相応の近視の戻りがあることを見越して、手術をしています。
従って、近視の戻りがレーシックでの視力矯正にとって大きな問題となることは、
ほとんどありません。
このため逆に、強度近視の人では、レーシック手術後に遠視が出ることが多いです。
近視の進行
こちらは、ちょっと難しい問題です。
現象としては難しくないんですが、対策が難しいのです。
そもそも近視は、その人の生活習慣に原因があることが多いです。
近くを見続けることが多いと、毛様体筋が常に緊張していなければならないため、
できるだけ負荷を減らすよう眼が環境適応して、近視ができあがります。
近視の人は、近視の状態の生活に慣れてしまっています。
レーシックの手術を受けて、正常視力を取り戻しても、
近視になってしまうような生活環境が変わらない限り、
再び近視が進行する可能性があるのです。
人の生活習慣を変えることは容易ではありません。
ダイエットしてもリバウンドしてしまう人が多いように、根本的な対策は難しいのです。
ただし、
レーシック手術を受ける前の視力にまで近視の戻りが起こることは考えにくいです。
近視の多くは軸性近視であり、最も近視が進みやすいのは成長期です。
レーシックを成長期真っ只中の人に対して行うことは、通常ありません。
20歳以上で、近視の進行が落ち着いた人に対して行うのが理想的です。
一旦成長が収まれば、
再び成長期のように眼が柔軟に変化することはありませんから、
成長期のように急激に近視や乱視が進むこともありません。
とはいえ、近くを見続けるようなことばかりしていると、
再び近視が進む可能性は十分にありますので、注意してください。
特に、20代前半以下の若い人には、このタイプの近視の戻りが発生しやすいと思います。
以上、いろいろ書きましたが、つまりいずれにせよ近視の戻りは起こりますが、
レーシック手術前の視力にまで戻ってしまうことはないということです。